糸島市のお客様から伺った、お墓から納骨堂に引っ越しするケース。
個人が持つ死生観が様々になりつつある近年では、葬儀だけでなく埋葬のスタイルもより多くの中から選択できるようになっています。
一方で親族が亡くなった時に、どのようなお墓をつくり、どのように埋葬するかが遺族間で問題になることも少なくはありません。
お墓の引っ越しでのトラブル
福岡県糸島市のお客様から伺ったケースでは、母親の逝去をきっかけに先祖代々のお墓を実家近くに引っ越しするとの意見を出す子供達に父親が反対し、家族間でトラブルに発展しているとのことでした。
母名義の不動産を相続したいこともあって、お客様もあまり父親とはもめたくないそうですが、先祖代々の墓が本州にあるため、墓参りの度に遠方へ出向くのが子供達にとっては多大な負担になっているのです。
現在、８０代の父親は長男としてお墓を継ぎ、先祖代々の墓を守って来たプライドを持っているのに加えて、親戚に対する体裁を第一に考え、お墓の引っ越しなど絶対に認めないと言う意見を持っています。
一方で、お客様を始めとする子供達は、母親の墓参りに苦労なく出かけたい思いや、法要を行う際の負担を軽減したいために、実家近くの霊園か、アクセスが良い納骨堂に先祖代々の墓を引越ししたいのです。
３人兄妹の内、結婚しているのは次男だけで、その娘も嫁いでいるため代々の墓を継げないこともあり、できるなら、永代供養が可能な納骨堂を選びたいとのご相談でした。
少子化による納骨堂の需要
少子化が深刻な現代では、無縁仏になりにくい納骨堂の人気は上がっており、お客様のケースでも納骨堂への改葬が良い様に感じました。
まずは、世代の違いで昔ながらの死生観を持つ父親に納骨堂がどのようなものであるかを子供達で紹介してあげるのが大切です。
近年では、納骨堂のバリエーションはとても多く、シンプルなものから驚く程華やかなものまであります。永代供養までの安置期間も選択でき、法要も勿論可能です。
しかし、お墓の引越しを行うには新たなお墓や納骨堂を購入するだけでなく、今までのお墓からお骨を取り出し、墓石を撤去するための費用がかかるほか、お寺にお墓がある場合には菩提寺に離檀料を支払わなければならないケースも少なくありません。
改葬許可申請書と永代使用承諾書を今あるお墓の市区町村へ提出してお墓の引越しを認めて貰う改葬許可証の交付をして貰うなど、お寺や役所との手続きも発生します。
これら全てを８０代の父親に任せるのは負担が大き過ぎるとも言えるため、子供達で分担しながら改葬を進めることをアドバイスさせていただきました。
母親名義の不動産があるなら、改葬に掛かる費用を子供達が新たに負担する必要もありません。
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