葬儀・告別式・出棺までの流れについて
どこまでが葬儀？
葬儀とは、２つの意味があります。亡くなってから火葬までの儀式全体をあらわす場合と、お経をあげたり焼香をしたりといった、宗教儀式のことを表す場合です。
前者には、通夜や納棺、告別式も、この葬儀の意味に含まれます。
葬儀の流れや内容は、宗派によって大きく異なります。一般的には、後者の意味で使われることが多く、火葬までの儀式全体のことは葬式と呼ばれることが多いです。
告別式の流れ
告別式とは、故人に対して家族・親族・友人・知人が最後の別れを告げる式のことを指します。
火葬の前後に行われるお別れ会のようなものです。具体的な内容は、お焼香やご祈祷、献花などがあります。
告別式には本来、葬儀のような宗教的意味はなく、残された親族・知人・友人の、故人に対する心の整理の式のことです。
一般的な告別式の流れとしては、葬儀の後、まず棺を祭壇から降ろします。そして棺を開けて、故人と最期のお別れをします。
次に、喪主から血縁の濃い順番に一人一輪ずつ献花する、「別れ花」を行います。
これには、一般の参列者も参加します。白の花を故人の顔の周りに、それ以外の花は肩から下の周りに供えます。
花が余った場合には、順序関係なく、皆で棺に供えます。別れ花には、菊や百合、カラーやカーネーションなどがよく使われます。
その後、「石打ち」や「釘打ち」と呼ばれる儀式を行います。小石で棺に釘を打つことを指しますが、現在は省略する場合が多いです。
もともとの由来は、無垢の板を使った棺を使用していた頃に、湿気で板が反り返ってしまうことを防ぐためだったと言われています。
ここまでが告別式の流れです。
出棺・棺のお見送り
その後、葬儀は出棺・棺のお見送りへと進んでいきます。
告別式は必ずしも上記の流れで行わなければならないというわけではありません。現在の葬儀や告別式の形はさまざまです。
葬儀と告別式を簡略化して同時進行で行ったり、葬儀の後に後日別の場所で告別式を行ったり、自由な形式で故人をしのぶケースもあります。
また、故人の遺志や家族の希望で、告別式のない、家族と親族だけで行う小規模な「家族葬」のスタイルも増えています。
最も大切なことは、故人をしのぶ想いと、残された家族・親族・友人・知人が辛い別れを乗り越えて、心の整理をつけることです。
古くからの形式や、地域の文化に倣った葬儀も良いものですが、後悔のない最期のお別れをすることが一番の目的であることを忘れずに、葬儀を行うことが重要です。
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