生前整理で子どもが親にできる4つのこと
離れて暮らしているけれども、親御さんの将来が気になる人も多いですよね。
定年後に生前整理を意識する人も多くなりましたが、子どもの立場から生前整理をしてほしいと思うことも決して珍しくありません。
ここでは、生前整理で子どもが親に対してできる4つのことをご紹介します。親御さんが生前整理を自発的にする気配がなく困っている人もぜひ参考にしてください。
たとえ元気でも入院の準備だけはしておくこと
生前整理を意識する世代になると、少しずつ体の衰えを感じて通院の機会が増える人も少なくありません。また、亡くなるときには入退院を繰り返す、または入院してそのままということが多いものです。
急に入院が決まることも珍しくありませんので、親御さんはたとえ元気でも、入院が決まったときにはスムーズに動けるように入院の準備はしておくのがおすすめです。
急に入院が決まったときでも慌てないように、以下の用意をしておきましょう。
- かかりつけの病院の診察券
- お薬手帳
- 服薬中の薬
- 健康保険証
- 着替えやパジャマ
- 洗面用具
これらがどこにあるのかを把握しておくだけでも、入院が決まってスムーズに準備ができます。
また、両親ともに存命の場合はどちらか一方が入院中の配偶者のお世話ができますが、すでに夫または妻が先立たれていて一人でお住いの場合は、入院中のお世話はどうするかも考えておかなければいけません。
- 近居にいる兄弟に一任する
- 兄弟で交代で世話をする
- 援助サービスを活用する
兄弟がいる場合でも、仕事や小さい子どもの有無、親の入院している病院との距離によって世話ができるできないが異なってきます。公的な支援や病院内で行っているサービスを活用する方法もあります。
一人の兄弟に負担がかかりそうなら、金銭的な援助をするなど兄弟で分担して親の入院を乗り切りましょう。
本人の希望や意思をできるだけまとめておく
子どもたちには話していないだけで、本人がすでに遺言状やエンディングノートをまとめている場合もあります。
もしもこれらがすでに作成済みなら、親からそれとなく遺言状やエンディングノートの在り処を聞いておきましょう。もしもなければ、「今エンディングノートを書いている人が多いらしいよ」と、作成を促してみるのもおすすめです。
もしも本人が遺言状やエンディングノートを作成していない、これからも作成する見込みがないのなら、兄弟で集まって意見を出し合っておくのもおすすめです。
兄弟の中でも、例えば娘になら「こんな葬式がしたい」といった話をしている可能性があるのです。
兄弟で集まって、親が死後やお墓、葬儀に関する希望を出していなかったか話し合ってみるのも有効です。
- 遺言状やエンディングノートの作成の有無
- 介護や入院に関する希望
- 葬儀やお墓のスタイルなど、死後への希望
- 財産分与など、遺産に関する希望
また、何気ない親の会話の中で本人が希望を話している場合もあります。何かヒントになるようなことがあれば、メモを取っておくのがおすすめです。
生前整理を手伝ってみる
一人で住んでいる親の家にお盆や正月に帰省すると、いつも物が多いのが気になるという方も多いです。親の死後、親の遺品の整理や形見分け、さらに土地や家の処分も残された子どもにとっては大変な作業になります。
可能なら、生前整理を促したり手伝ったりしてみましょう。
ところが、中には「もったいないから捨てられない」と拒否する親も少なくありません。
その場合は、「生前整理をする」のではなく、「危ない物を取り除く」という観点から促すのも有効です。
- 物が多いと火事が起きやすい
- 物につまずいて転びやすい
- 留守中は放火や空き巣被害が心配
あくまで、「親の身が心配」という気持ちで身の回りの整理をすすめてみましょう。生活の中で危ない物を排除したり、使っていないだろうものを処分したりするだけでも良いです。少しずつ身の回りの整理をしておきましょう。
生前整理を本格的にやりたいなら専門業者を利用する
親が生前整理を積極的にしたいと思った時や、重い物を処分したり、いらないものはできるだけリサイクルなどで買い取りをしたりしてもらいたいと思っているときには、専門業者を利用するのも有効です。
特に、子ども世代は遠方に住んでいたり、仕事が忙しかったりでなかなか親の生前整理を手伝えない人も多いです。専門業者に任せてしまえば、安心して生前整理を進められます。
子どもから、信頼できる生前整理サービスを探して依頼するだけでも、親の円滑な生前整理につながるでしょう。
まとめ:生前整理を親子で話し合ってみよう
子どもが生前整理でできる4つのことをご紹介しました。
生前整理をしておくと、子どもの負担が軽くなるだけでなく、本人も安心感が得られます。子どもの立場からできる生前整理を踏まえて、ぜひ親子で生前整理について話し合ってみてはいかがでしょうか。